仕事や私的な用事によって通夜に遅刻してしまうケースはよくあります。 遅刻すること自体は遺族に対する失礼には当たりません。しかし、遅刻する際は適切に対応することが大切です。 この記事では、通夜に遅刻する際の連絡方法やマナーなどについて解説していきます。いつ通夜の連絡が届くかは予想できないため、いざという時に備えてしっかりと理解しておきましょう。
訃報の連絡を受けたら
訃報の連絡を受けたら、まずは参列の準備を行います。参列する際は、以下のものが必要となります。 ♦香典 ♦袱紗(フクサ) ♦数珠 香典は新札ではなく古札を用意するようにしてください。新札を用意すると不幸を予想していたこととなるため、遺族に対して失礼にあたります。また、古札がボロボロすぎても失礼であるため、数回使った程度の比較的きれいな古札を用意するといいでしょう。 なお、香典をむき出しで持参することはマナー違反となるため、袱紗(フクサ)も合わせて用意してください。袱紗がない場合はハンカチなどで代用可能です。 数珠に関しては、自身の宗派に応じたものか、どの宗派でも使用できる略式のものを選ぶようにしましょう。もし数珠がない場合は、数珠なしでもマナー違反にはなりません。 急な連絡で喪服を用意できない人もいるかもしれませんが、このような場合は平服でも問題ありません。平服でスーツを着用する場合は濃紺やダークグレーといった色が適切です。また、シャツは白いものを着用しましょう。 女性の場合も、濃紺やダークグレーのスーツもしくはワンピースなどで対応可能です。肌の露出を控え、メイクを薄くして参列するようにしてください。
通夜に遅刻して参列してもいいの?
急に連絡が入った場合、仕事やプライベートの用事などで遅れてしまうことはあります。このようなときでも、遅れて参列することは問題ありません。 現在の通夜は18〜19時ごろに始まり、2時間程度で終了するケースが多くなっています。そのため、会社勤めの人が終業後に参列するケースも珍しくありません。また、残業があったために遅れてしまう人もいらっしゃるでしょう。 どのくらい遅れてしまうかにもよりますが、1時間程度の遅刻であれば、参列することをおすすめします。1時間以内の遅刻の場合は通夜が進行されているケースが多いですが、担当者の案内にしたがって焼香を済ませることができるでしょう。 たとえ遅れたとしても、故人様のために駆けつけてくれることは、遺族にとって嬉しいものです。 ただし、遅すぎる場合は無理に通夜に参列する必要はありません。翌日の葬儀に参列する、もしくは後日訪問するといった形でも対応できます。通夜終了後に訪れると、かえって遺族に負担をかける可能性があるため注意してください。
通夜に遅刻する際の連絡方法
通夜に遅刻する場合でも、通夜が行われている時間内であれば、特に遅刻する旨を連絡する必要はありません。 通夜の間は参列者への対応に追われることとなり、このタイミングで連絡を入れると遺族の手間となる可能性があるためです。 どうしても遅刻する旨を伝えたい場合は、通夜が始まる前の段階で電話で連絡をするようにしましょう。メールやLINEなどで連絡をすると、忙しくて確認してもらえない可能性があります。 また、通夜に大幅に遅れてしまう場合は、斎場もしくは遺族に連絡し、到着時間を伝えたうえで、弔問できるかどうかを確認しておきましょう。
遅刻して受付する際のマナー
通夜に遅刻して参列する場合でも、まずは受付に行くようにしましょう。 受付がすでに終了している場合は、葬儀社の担当者や葬儀場の担当者、お世話役の人などを探し、遅刻したこととお焼香をしたい旨を伝えてください。いきなり会場に行くといったことはしてはいけません。 また、受付や遺族に対して遅刻した理由を細かく説明する必要はありません。「事情により〜」といった形で伝えてください。ただし、遅刻したことのお詫びは伝えるようにしましょう。 香典に関しては、受付がまだ行われている場合は、受付の際に香典も渡します。すでに受付が終了している場合は、無理に渡す必要はなく、翌日の葬儀・告別式で渡してください。もし葬儀・告別式に参列できないのであれば、後日弔問する際に渡すか郵送で送ることができます。郵送で送る際は、香典を不祝儀袋に入れたうえで、現金書留で送るようにしてください。 後日弔問する場合は、事前に遺族に弔問時間を確認しておくといいでしょう。
まとめ
今回は、通夜に遅刻する際の対処方法やマナーについて解説しました。 仕事やプライベートの用事などで、通夜に遅刻してしまうことはよくあります。遅刻すること自体は問題ありません。遅刻の連絡を入れたい場合は、通夜中だと遺族は忙しいため、通夜の前にするようにしましょう。 また、遅刻して参列する場合でも、受付が行われている場合は必ず受付に寄ってから会場に行くようにしましょう。