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【参列者】今さら聞けない葬儀マナーのあれこれをご紹介します

2023.08.14

【参列者】今さら聞けない葬儀マナーのあれこれをご紹介します

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目次

「人の死」という非常にデリケートなものを扱う葬儀には、昔から多くのマナーが存在します。 ここではこの「葬儀のマナー」を、 ♦訃報を知った際のマナー ♦服装のマナー ♦持ち物のマナー に分けて、参列する側の立場から解説していきます。

訃報を知った際のマナー

訃報を知らされたときは、まずはお悔やみの言葉を告げるようにします。 「お悔やみ申し上げます」などのように伝え、まずはご家族の心に寄り添いましょう。 そのうえで、葬儀の場所や日時について確認します。伝えられた場所や日時は復唱して確認し、間違いがないようにしましょう。 また、家族葬への招待や、火葬後の精進落としへの招待を電話口でされたのならば、参加をする旨も伝えてください。冠婚葬祭のなかでも「葬儀」はもっとも緊急性が高く優先順位も高いものですから、原則としてお断りはしません。 ただ、「現在入院中でどうしても行けない」「海外出張中で、葬儀の日付までに日本に戻ることができない」などの事情がある場合は、電話口ですぐに出席できない旨を伝えましょう。 家族葬や精進落としは、訃報があった日から数えて早ければ翌日、遅くても3日で移動で行われることになります。そのため、返信が遅いと、食事の人数や香典返しの数を決めることができず、ご家族を困らせてしまうことになりかねません。

服装のマナー

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服装のマナーに関しても見ていきましょう。 葬儀の装いは下記の3つに分けられます ♦正喪服 ♦準喪服 ♦略喪服 1つずつ解説していきます。 正喪服…… もっとも格が高い装いです。男性ならばモーニングコート、女性ならばブラックフォーマルのスーツを指します。女性の場合は、夏でも長袖あるいは短くても肘が隠れるデザインのものを選びます。また、ブラウスを着る場合は黒色とし、白色のものは着用しません。 正喪服は喪主とその配偶者、あるいは故人様の三親等以内の親族のみが着られる服です。 準喪服…… ブラックスーツやブラックフォーマルの装いを指します。一般的に「喪服」と言った場合は、この準喪服を指すことになります。もっとも汎用性の高い装いであり、通夜・葬式告別式いずれの場合でも着用することができますし、喪主・親族・参列者、いずれの立場でも着ることのできるものです。 略喪服…… もっとも格が低い喪服です。いわゆる「平服」にあたります。男性の場合は、黒や紺色、灰色などのスーツがこの略喪服にあたります。女性の場合も同様に、黒や紺色、灰色などのワンピース・アンサンブル・スーツがこれにあたります。 この略喪服は、「参列者の立場であり、かつ通夜のとき」のみしか着用できません。 なお学生の場合は、いずれの場合でも制服で参列するのが正式です。制服は学生にとって第一の礼装であるため、これを着ていけば失礼にあたりません。 通夜の場合も葬式・告別式の場合も、靴は黒くて光沢のないもので、かつ金属のついていないものを選ぶようにします。靴下・ストッキングは黒色のものを選ぶのが原則ですが、通夜のときのみ肌色のストッキングも認められています。

立場通夜葬式・告別式
正喪服喪主・三親等までの親族
準喪服喪主・親族・参列者
略喪服参列者×

持ち物のマナー

持ち物に関するマナーも見ていきましょう。 葬儀のときの持ち物は、以下の通りです。 ♦鞄 ♦ハンカチ ♦不祝儀と不祝儀袋 ♦アクセサリー ♦数珠(仏教)やロザリオ(カトリック) 1つずつ見ていきます。 ……靴同様、光沢がなく、金具のついていないものを用意します。また、ヘビ革などの殺生をイメージさせる素材は避けます。 ハンカチ……白一色や黒一色のものが望ましいのですが、ワンポイント程度の刺繍が入っているものや、控えめなレースが縫い付けられているものならば使用しても構いません。 不祝儀袋と袱紗(ふくさ)……不祝儀袋には、喪家の宗教に合わせた表書き(仏教ならば「御香奠」、キリスト今日なら「御花料」、神道なら「御玉串料」など)と、自分の名前を記しておきます。なお包む金額は、亡くなった人やご家族との関係によって異なり、5千円~10万円程度です。 不祝儀袋を包む袱紗は、寒色系の色のものを用意します。 ただ新しく買うのであれば、冠婚葬祭どちらにも使える紫色のものがよいでしょう。なおいわゆるポケット形式のものよりも風呂敷タイプの方がより正式だとされていますが、ポケットタイプのものでも問題なく使われています。 アクセサリー……原則としてつけません。ただし、結婚指輪と、真珠のアクセサリーならば許容されます。真珠のアクセサリーは派手すぎるものは避け、落ち着いたデザインのものにしましょう。ネックレスは必ず一連のものとし、二連のものは避けます。これは「不孝が重なる」という意味になるからです。なお、黒真珠でも白真珠でも使えます。 数珠(仏教)やロザリオ(カトリック)……仏教の場合は、数珠を持参します。キリスト教のカトリックの場合はロザリオを持参しますが、プロテスタントでは用いません。なお神道は、葬儀では数珠もロザリオも持っていきません。 なお数珠の場合は、厳密には宗派ごとでそのかたちが異なりますが、一般参列者の立場ならば気にしなくても構いません。また日本ではキリスト教を信仰している人は非常に少ないため、ほとんどの人はロザリオは持っていないのではないかと思われます。その場合は無理に買い求める必要はありません。

当日参列する際のマナー

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最後に、実際に参列するときのマナーについて解説します。 1.言葉遣いに気を付ける 葬儀の席では、「重ね重ね」「またまた」「たびたび」などのような重ね言葉は使わないようにします。これは「不幸事が重なる」という意味を持つからです。 また、「ご冥福をお祈りします」の「ご冥福」は仏教用語であるため、ほかの宗教のときには使いません。 2.死因を聞き出さない 亡くなった人がまだ若いと、「なぜ亡くなったか」が気になる人もいることかと思います。しかし葬儀の席でのご家族は、非常に傷つきやすい状態にあります。死因を聞き出そうとすることは厳に慎むべきです。 3.長々と話し込まない ご家族や受付の人を引き留めて長々と話をすることは避けるべきです。葬儀の日は、ご家族も受付の人も非常に忙しいからです。ただご家族が「だれかに話を聞いてほしい」と言ってきたのなら、しっかり寄り添うようにしてください。 4.通夜振る舞いでは長居をしない 通夜の後には、別室で「通夜振る舞い」が行われることが多いといえます。飲食物を味わいながら故人様の思い出を語り合うという席です。 この通夜振る舞いは、だいたい長くても2時間程度まででお開きとなります。長居は避けるようにしてください。 5.遅刻厳禁 通夜でも葬式・告別式でも、余裕をもって会場に入るようにしてください。なおやむを得ない事情で遅刻した場合は、まずは葬儀会社のスタッフに声を掛けてください。始まって間もない時間ならば、会場内にそっと導いてくれることもあります。

まとめ

葬儀の場は、「正しいマナー」を競い合う場所ではありません。 しかしデリケートで繊細な状況にあるご家族に寄り添うためには、このマナーを学んでおく必要があるといえるでしょう。