おくりびとのロゴ
おくりびとのアイコン

供花のご依頼

TOP

コラム一覧

火葬式場とは?お葬式も一緒にできる?

2023.08.14

火葬式場とは?お葬式も一緒にできる?

画像
目次

葬儀に関係する言葉は数多くあります。 聞きなれない言葉も多くありますし、また1つの言葉がさまざまな意味を持つ場合もあります。そのため、混乱することも多いかと思われます。 ここではそのような言葉を、できるだけ分かりやすく解説していきます。

火葬式場とは

undefinedの画像

「火葬式場」とは、「火葬場」と「葬儀会場」が一体化した施設のことをいいます。 火葬式場のなかの葬儀会場で葬儀を行った後、火葬炉の前に移動し、そこで火葬を行うというやり方が取れる施設が、特に「火葬式場」と呼ばれているわけです。 「火葬式場」に似た言葉として、「火葬場」「斎場」「葬祭ホール」があります。この3つにはどのような違いがあるのでしょうか。

火葬場

火葬を行うための施設をいいます。 この言葉ひとつで「火葬式場」の意味を持つこともありますが、「葬儀会場が併設されていない、火葬炉しかない施設」もまた、「火葬場」と呼ばれます。

斎場

これは、地域や葬儀会社によっていくつかの使い分けが存在します。 ①火葬式場のことであり、火葬場と葬儀会場が併設されているもののことをいう ②火葬式場のことも含むが、原則として「葬儀会場」のことをいう ③火葬式場のことも含むが、原則として「火葬ができる施設全般(火葬炉だけの施設も含む)」のことをいう

葬祭ホール

葬儀を行う会場のことをいい、「葬儀会場」と同じ意味で使われます。 単純に「葬祭ホール」としてのみ記した場合は、火葬炉を併設しない施設を指すことが多いといえます。そのため、(火葬炉を併設しない)葬祭ホールで葬儀を行った場合は、火葬炉のある施設にまで移動しなければなりません。

「火葬式場」「火葬場」「斎場」「葬祭ホール」の使い分けは、非常に難しく、またあいまいさを含むものです。 同じ言葉であっても、地域や葬儀会社で使用する言葉が違うこともあります。どれが正しい・正しくないと言い切れるものではありませんが、上記のように「ひとつの言葉でも意味が違うのだ」ということを理解したうえで情報収集をすると、混乱しにくくなるでしょう。 なおここでは、以下のような方針で言葉を使い分けていきます。 ♦葬儀会場……葬儀を行うためのスペース ♦火葬式場……火葬炉と葬儀会場が一体になった施設 ♦火葬場……「火葬炉のみの施設」と、「火葬式場」の両方を含む言葉 ♦斎場……本稿では、原則として以降は利用しない ♦葬祭ホール……火葬炉を伴わない、葬儀会場だけの施設

公営

さて、この「火葬場」ですが、これには公営と民営があります。 公営の火葬場は、文字通り市町村などが住民サービスの一環として運営しているものです。火葬式場の形態をとっているところが多く、住民ならば安く利用できるのが最大のポイントです。火葬にかかる費用は高くなく、多くの場合2万円以下で火葬を行うことができます。 ただその一方で、住民以外の人がこれを利用するとなると、多額のお金がかかるというマイナス点もあります。

民営

火葬場に、「民営」という選択肢があることは、あまり知られていません。 なぜなら民営の火葬場のシェアが7割以上を占めるのは、日本でも非常に狭い地域、「東京23区」に限られているからです。そのため、この地区以外に住む人にとっては民営の火葬場は縁遠い存在であり、葬儀会社の人であっても「民営の火葬場のことは知らない」「民営の火葬場があることは知っていたが、実際には使ったことはない」という状態にあることも珍しくありません。 このように特殊な色を持つ民営の火葬場は、「東京博善株式会社(現在は廣済堂の子会社)」によって運営されているところが多いといえます。 東京は慢性的な火葬場不足と言われており、火葬をしたくても火葬ができない……という状態に陥っているご家庭も少なくはありませんでした。 しかし民営の火葬場であれば、公営の火葬場が塞がっていても火葬を行えるケースが多いといえます。 ただし、民営は公的なサービスではないため、費用は高めです。

それぞれの費用相場

undefinedの画像

上でも軽く述べましたが、民営の火葬場は公営の火葬場に比べてその費用が高く設定されています。 公営火葬場の場合は、数千円~2万円程度で運営されているところが大半であり、5万円を超えるところはほぼありません(※「住民ではないが、その火葬場を利用させてほしい」とした場合は除く)。 ちなみに、葬儀会社が掲げる「〇万円から」の「〇万円」は、直葬(「火葬式」ともいう。火葬炉の前でお別れだけをするかたちで、葬送儀礼を含まないもっともシンプルで安価なお見送りの形式)の価格です。 この直葬の場合であっても、火葬場の使用料金は当然発生しますし、ご遺骨を入れる骨壺の費用も省くことはできません。そのため、もともとの火葬場の使用料金が高い地域の場合は、直葬であっても費用が下がりきらないこともあります。 公営火葬場の場合は利用料金が明確に定められています。対して、民営火葬場の場合は、業者が使用料金を設定することになります。 民営火葬場の場合、その費用は5万円~と高く設定されています。公的な火葬場に比べて、スケジュールの都合がつきやすい分、費用が高くなる点には注意しておきましょう。 なお、公営火葬場の場合も民営火葬場の場合も、いずれも大人の方が子どもよりも値段は高くなります。 ※それぞれ、正確な費用を知りたい場合は、別途正式な見積もりを受けてください。

葬儀はできる?

上述したように、「火葬場」のなかには、「火葬炉しかない施設」と「火葬炉と葬祭ホールを併設した施設」があります。 前者の場合は、控え室(火葬炉を使い終わるまで待つための部屋)はあっても、原則として葬儀を行うことはできません。ここで行うことができる葬儀は、葬送儀礼や祭壇を必要としない「直葬」のみです。 しかし後者の「火葬式場」の場合は、葬儀を行うことができます。民営・公営、いずれの場合でも葬祭ホールが併設されている火葬場であるならば、葬儀を行うことには問題ありません。 なお、後者の「火葬式場」の場合は、火葬式場で葬儀を行えば移動の手間がないというメリットがあります。 ただ、「火葬式場であれば、絶対にそこで葬儀を行わなければならない」というわけではありません。葬儀ホールを併設している火葬式場であっても、その葬儀ホールを使わず、葬儀会社が持っている葬儀ホールなどで葬儀を挙げて、その後に火葬式場に移動して火葬をしてもらう……というやり方をとることはできます。 このあたりは葬儀会社とよく相談して、どのような葬儀にしたいかを洗い出して決めていくとよいでしょう。

まとめ

死亡後の火葬率がほぼ100パーセントである日本において、火葬場はほぼすべての人が最後に行くことになる施設だといえます。 そのような火葬場のなかには、公営のところもあれば民営のところもありますし、葬祭ホールを併設しているところもあれば火葬炉だけしかない施設もあります。 どれが良い・悪いといえるものではありませんが、それぞれに特徴があるため、「自分が使えそうな火葬場はどこか」「自分が行いたい葬儀を行える場所はどこか」をよく考えて施設を選定していくとよいでしょう。