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自宅での焼香 | 準備や作法についてご紹介

2024.03.19

自宅での焼香 | 準備や作法についてご紹介

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目次

葬儀・法要などを行う際には、焼香台が必要不可欠となります。 自宅で執り行う場合には、焼香台の選び方、参列者の人数、焼香の準備について知っておく必要があります。 この記事では、焼香台の準備、作法について詳しく紹介いたします。 ぜひご自宅で葬儀・法要を行う際の参考にしてください。

焼香とは

焼香は、通夜や葬儀に参列したことのある方であれば、名前は知らなくても経験があるのではないでしょうか。 焼香とは、抹香(まっこう)と呼ばれる香りのある粉末状のお香を指先でつまんで、熱を持った香炭の上に置いて香りを立てる行為のことを指します。 通夜や葬儀、法要などの場で使用されるのは、抹香であり、これは線香とは異なります。抹香は粉末状の香で、故人様を偲ぶために使用されるものです。 一般的には、抹香を使用する場合には「焼香をあげる」と言い、線香を使用する場合には「線香をあげる」と言います。 焼香は、故人様のためだけでなく、焼香を行う人自身の浄化も目的としています。自身を清めた後、心を落ち着かせた状態で故人様への思いに集中します。抹香を香炉の香炭の上に落とすことで、香りが広がり、その香りを故人様に捧げて冥福を祈ります。 仏教における抹香の香りは、極楽浄土に満ちているとされ、故人様が極楽浄土から迎えられる際にも香りが伴うと考えられています。焼香によって、この状況が再現されています。また、抹香の香りが会場全体に広がることは、仏教の教えが広まる様子を象徴しています。

用意する焼香台の種類

自宅で法要を行う際に用意する焼香台には種類があります。

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脚付きの焼香台

脚付きの焼香台は、仏壇の前に設置される焼香台の一種です。この焼香台には香炉と香合があり、細かく砕いたお香を香合に入れて使用します。 脚がついているため、焼香を立ったまま行うことができます。特に多くの参拝者や広い仏間がある場合に便利で、お経が行われている間に焼香を行うことができます。

廻し焼香台

廻し焼香の焼香台は、お盆の上に香炉と香合を置くタイプのものです。 この焼香台は参列者の前でお盆を回しながら焼香を行います。このスタイルは「廻し焼香」と呼ばれています。 自宅での法要や法事では多くの人が集まることがあります。狭い場所で立ち上がって移動したり、人々の間を通過して焼香台へ移動するのは困難でしょう。そのような場合に廻し焼香が行われます。自宅で法要や法事を行う際には、仏壇が置かれる部屋の広さや参列人数などを考慮して焼香台を選ぶことが重要です。 ※基本的に葬儀社が用意することが多いです。

焼香台の置き方

通夜や葬儀の場では、葬儀社のスタッフが焼香台の配置を担当してくれます。 しかし、法要の場合は一般的に自分で準備を行う必要があります。そのため、焼香台の配置について事前に確認しておくことが大切です。

焼香台セットの内容

焼香の際に必要な仏具を用意しましょう。 最低限必要な仏具は、土香炉または金香炉、香合、抹香、香炭、香炉灰です。これらの仏具は、お近くのホームセンターでも手軽に購入できますので、準備にはそれほど手間がかかりません。

焼香炉・焼香台セットの準備

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♦灰を入れる 香炉には火をつけた炭を直接入れるのではなく、まず容器内に灰を入れます。 これは、容器が溶けないようにするためです。灰を入れることで、火がついた炭が容器に触れることなく、お経を読む間、炭の熱に耐えることができます。長期間使っていると、燃えカスや固まった灰が問題となることがあります。その場合は、燃えカスを取り除いたり、灰をふるいにかけたり、新しい灰に交換したりするなどをしましょう。

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♦香炉の配置 金香炉を使用する場合の配置ルールには次のようなものがあります。 香炉の足が3本ある場合、2本の足を後ろに置き、残りの1本を正面に向けます。香炉には紋が刻まれていることがありますが、そういった場合は紋を正面に向けて配置します。 また、香炉のふたの上には獅子や龍の顔がありますが、これらも正面を向くように調整します。焼香台では、真ん中に金香炉、左側に香炉のふた、右側に香合を置きます。廻し焼香を行う場合はお盆の上に土香炉と香合を左から順に並べます。

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♦香炭に火をつける 火種の香炭は、棒状や平らなブロック型、馬蹄型などの形状があります。 形や大きさによって燃焼時間が異なるため、短時間しか燃えない香炭を使用する場合は、複数の香炭をつなげて燃焼時間を延ばすことができます。 一般的に法要の長さは約45分を目安としています。香炭が消えないようにするためには、燃焼時間を調整する必要があります。 また、お香を焚くタイミングは法要が始まる約15分前です。お香の香りが立ち上るようにするため、事前に香炭に火をつけておく必要があります。そのため、香炭に火をつける際には、法要の終了時間や事前に火をつけておく時間を考慮し、香炭の種類や数を調整することが重要です。

正しい焼香の作法

お焼香の正しい作法について解説します。 葬式や告別式などでお焼香を行う際には、間違った方法で行ってしまうと恥ずかしい思いをすることもあります。ですので、しっかりと正しい作法を確認しておきましょう。

通常のお焼香

お焼香の手順を簡潔に説明します。 まず、自分の順番が来たら席を立ち、焼香台の前まで移動します。遺族に一礼し、焼香台に近づき、遺影に向かって一礼します。お焼香は右手の親指・人差し指・中指の3本で抹香をつまみ、目を閉じて頭を垂れるようにして額の高さまで捧げます。 次に、指をこするようにして抹香を香炉に落とします。この動作を1〜3回繰り返します。ただし、宗派によって回数が異なりますのでそちらも確認しましょう。

座礼焼香

座礼焼香は、立って行う場合と同じです。 ただし、移動する際には立ち上がらず、中腰の姿勢で焼香台まで移動し、お焼香は正座して行います。以下に主な手順を紹介します。 注意点としては、席が遠い場合にどうするかです。そのような場合は、中腰の姿勢で腰をかがめながら進んでください。焼香が終わった後、僧侶や遺族に一礼をしてから、再び中腰の姿勢で自分の席に戻りましょう。 最後に、合掌して一礼します。再び遺族に一礼し、自分の席に戻ります。

廻し焼香

廻し焼香は、参列者が焼香台に行くのではなく、香炉や抹香などが順番に廻ってくる焼香の方法です。 基本的には親族から順に焼香台が廻ってきます。参列者は自分の席に座ったまま焼香を行います。 自分の順番が来たら、軽く一礼して焼香を受け取り、体の前に置きます。焼香を済ませた後、次の人に廻す際には一礼をしながら渡しましょう。

まとめ

自宅での焼香に関して不安や疑問がある場合は、遠慮せずに「おくりびとのお葬式」にご相談ください。 また、自宅で焼香台を準備する際には、いくつかの大切な情報を把握しておく必要があります。まず、仏間や仏壇の設置場所の広さや参拝者の人数を考慮して、適切な焼香台を選びましょう。また、香炉の灰や香炭の持続時間なども事前に確認しておくと安心でしょう。