身内に不幸があった場合、一般的には職場や学校に忌引きの連絡をして、お休みを取ることが一般的です。 時と場合によっては、忌引きの連絡をメールで行うこともあります。以下では、忌引きのメールにおけるマナーや例文、また相手からお悔やみのメールが届いた場合の返信例文をご紹介します。
忌引きとは
忌引きとは、親しい親族が亡くなった際に、仕事を休んで喪に服することです。 通常、自分または配偶者から2親等以内の親族、または同居している3親等の親族が亡くなった場合に、忌引き休暇を取得することができることが一般的です。 具体的には、自分や配偶者の両親、祖父母、兄弟姉妹、子供、孫が2親等以内に該当します。3親等には、曾祖父母、伯父・伯母、姪・甥、ひ孫が含まれます。 ただし、忌引き休暇の日数は、自分と故人様の関係によって異なり、企業によっても異なる場合がありますが、一般的には1〜10日程度が許可されています。 忌中や喪中は通常、49〜50日や1年といった長い期間がかかりますが、忌引き休暇は葬儀や通夜の準備、手続きなどを行うための期間として設けられています。このため、比較的短い期間となっています。
忌引きの連絡はメールで行っても良い?
忌引きの場合、一般的には口頭または電話で直接挨拶し、その後に忌引きメールを送ることが社会的なマナーとされています。 ただし、職場にいるときに訃報を知ることができない場合もありますし、精神的なショックから立ち直るまでに直接話すことや外出することが難しい人もいます。 そのため、何らかの理由で忌引きの連絡が遅れる場合、まずはメールで忌引きのお知らせをすることは問題ありません。また、メールで忌引きのお知らせを受け取った場合は、返信もメールで行っても構いません。 ただし、忌引きをメールで伝える場合は、気持ちや状況が落ち着いた後に改めて口頭で伝えることが礼儀とされています。
忌引き休暇を取得するメール例文
相手別の件名の書き方をご紹介いたしますが、前置きや時候の挨拶は省かず、用件のみを簡潔にまとめて送信します。 メールの内容には、「休暇期間」「亡くなった方の関係」「亡くなった日時」「葬儀の詳細や形式」「休暇中の連絡先」の5点を明記しましょう。
忌引きメールの件名の例
緊急性が高く、メールを迅速に読んでもらう必要があるため、「忌引き」の言葉を件名に含めることが重要です。 さらに、送信者の名前や亡くなった方の名前、休暇期間を具体的に記載すると、より分かりやすくなります。 『例』 ・「〇〇の忌引き申請」 ・「忌引き申請:〇〇の休暇期間(〇月〇日~〇月〇日)」 ・「お知らせ:〇〇の忌引き申請(亡くなった方の続柄)」 ・「重要:〇〇の忌引き休暇(〇月〇日~〇月〇日)」 これらの例では、「忌引き」の言葉が件名に含まれており、送信者の名前や亡くなった方の名前、休暇期間が具体的に記載されています。これにより、受信者がメールの重要性や内容を素早く理解しやすくなります。
上司への連絡方法
忌引きの申請をする際には、まず直属の上司に連絡する必要があります。 通常、忌引きに関する連絡は口頭で行うことが望ましいとされています。しかし、忙しい時間帯や会議中、深夜や早朝などの場合は、メールで伝える方が適切な場合もあります。 長々と忌引きに関する内容を書くと、上司がメールを読むのに時間がかかります。特に忙しい時間帯では、手間をかけずに済むよう配慮することもマナーです。内容を簡潔にまとめるように心がけましょう。以下に例文をご紹介します。 『例文』 件名:「〇〇です。忌引きを申請します。」 本文:●●部長 お世話になっております。〇〇です。 深夜のご連絡、誠に申し訳ございません。 〇月〇日に、私の母が亡くなりました。 急な連絡で大変恐縮ですが、葬儀のために〇月〇日から〇月〇日まで、計〇日間の忌引き休暇を申請させていただきたく存じます。 葬儀および告別式については、詳細が決まり次第、改めてご連絡いたします。 また、休暇中の連絡先は(080-××××-○○○○)です。 何卒ご了承いただけますようお願い申し上げます。
学校(大学)への連絡方法
大学生の場合、ゼミの場合は教授に連絡します。大教室での講義の場合は学校に連絡するのが適切です。 もし担当の教授から欠席時の連絡手順が示されている場合は、その指示に従いましょう。大学では多くの人がいるため、誰が連絡をしているのかがわかるように、学籍番号や学部、学科名を忘れずに記載することに気をつけましょう。以下に例文をご紹介します。 『例文』 件名:「〇〇学部〇〇学科 学籍番号 氏名 忌引きによる講義の欠席について」 本文:急な連絡となり失礼いたします。 〇〇大学〇〇学部〇〇学科〇年 学籍番号の〇〇花子です。 先日、祖父が亡くなり、葬儀のために〇月〇日の〇限目に行われる「△△講義」を欠席させていただきたい旨、ご連絡申し上げます。 急な訃報のため、メールでのご連絡となり申し訳ありません。 何卒、ご了承いただけますようお願い申し上げます。
取引先に連絡をする場合
忌引き休暇中に取引先との合同で仕事を予定している場合は、連絡が必要です。 親族の不幸による休暇であっても、予定の変更に対するお詫びの気持ちを伝えましょう。故人様の死因や葬儀の詳細については書く必要はありません。 過度に詳細な内容を記載すると、会葬や香典の要求と受け取られる可能性があるため、内容はお詫びと重要事項の説明に留めましょう。以下は例文です。 『例文』 件名:「〇月〇日の合同ミーティングについて、日程変更のお願い」 本文:〇〇株式会社 〇〇課の〇〇様 いつもお世話になっております。 〇〇株式会社の〇〇花子です。 〇月〇日に予定されている合同ミーティングに関して、ご連絡いたします。 昨日、父が亡くなり、私事でご迷惑をおかけすることになりますが、日程の変更をお願いできないでしょうか。 急な変更となり、ご多忙中におかれることを重ねてお詫び申し上げます。 私の不在期間中は、弊社の〇〇課の△△太郎にご連絡いただければ幸いです。 何卒、ご理解いただけますようお願い申し上げます。 〇〇株式会社 〇〇課 〇〇花子
忌引きメールへの返信に対する返信例文
忌引きメールを送った後、相手から「お悔やみメール」が届いた場合、基本的には件名を変えずに返信します。 「Re:」という表記が残っていても問題ありません。生前故人様とお知り合いであった方には、お世話になったことへの感謝の気持ちも伝えます。 ご参考までに、忌引きメールに対する返信の一例をご紹介します。
上司への返信
お悔みメールには、なるべく早く返信しましょう。 返信が遅いと相手が「届いていないのではないか」と不安に感じることがあります。もし返信が不要な場合は、メールの最後に「返信は不要です」という言葉を添えておくと、上司が再び返信する必要がなくなります。以下は例文です。 『例文』 件名:Re: 心よりお悔やみ申し上げます 本文:〇〇部長様 早速、お悔やみのメールをいただき、心から感謝しております。 故人の代わりに、心からお礼を申し上げます。 本来は直接お伺いしてお礼を述べるべきですが、メールにてお詫び申し上げます。 なお、お忙しいことと存じますので、返信は必要ありません。
友人への返信
友人と親しい関係であっても、不謹慎とされるため、返信の際には絵文字や顔文字の使用には気をつけましょう。 また、必ずしも死亡時の状況や死因について詳しく説明する必要はありません。以下は例文です。 『例文』 件名: 「Re: お悔やみ申し上げます 〇〇です」 本文: 〇〇さん この度は、温かい励ましとお言葉をいただき、ありがとうございます。 亡き母に代わり、お礼申し上げます。 生前にはお見舞いもいただき、母も喜んでいることと思います。 本来であれば直接会ってお礼を言うべきですが、 簡略になりますが、メールにてお礼申し上げます。
まとめ
いかがでしょうか?忌引きメールを送る際の注意点や例文について紹介しました。 忌引きメールを送る際には、以下の情報を簡潔に伝えます。「休暇期間」「故人様との関係」「亡くなった日時」「ご葬儀の詳細」「休暇中の連絡先」です。ただし、時間帯や余裕がある場合は、電話での連絡がマナーです。 大切なご家族を失った直後は、悲しみに心が奪われて連絡する余裕がないかもしれません。それでも、休暇中に協力が必要な関係者には連絡する必要があります。最低限のマナーを守りつつ、迅速に訃報を伝えましょう。