大切な人を失い深い悲しみに包まれている中にあっても、葬儀を行わなければなりません。 故人様をしっかりとお見送りして、悔いのない葬儀にするためにも、まずは葬儀の流れを知ることが大切になります。そしてやるべきことや注意点を理解しましょう。 この記事では、葬儀までの流れについて詳しく紹介します。ぜひ参考にしてください。
葬儀までの流れ
一般的な葬儀までの流れをご説明します。
看取り
「看取り」とは、人生の最後となる臨終を見届けることです。 死亡は医師が判定します。現代では、「看取り」の場所はほとんどが病室になります。 そして近親者(およそ第3親等位まで)へ訃報の連絡をします。
末期の水・エンゼルケア
ご遺体を病室から病院内の遺体安置室に移します。 そこで「末期の水をとる」といって、水を含ませた脱脂綿などで故人様の唇を湿らせてあげます。そして死後処理・清拭、死装束への着替え、死化粧などの「エンゼルケア」を行います。 またこの間、その後のご遺体の安置場所を決めなければなりません。
搬送・安置
医師から死亡診断書を受け取ります。 そして葬儀会社に連絡をしてご遺体の安置場所への搬送依頼をします。安置場所としては自宅、葬儀会社での安置、火葬場の霊安室などがあります。 また葬儀の日取り等、詳細な内容の訃報を関係者に連絡します。 ♦この段階で葬儀会社が未定なら、とりあえず病院から紹介してもらえる葬儀会社にご遺体の安置所への搬送のみをお願いします。そして正式に依頼する葬儀会社を検討します。 ♦お葬式の日程は、火葬場の空状況、僧侶のスケジュール、地域の風習や六曜などをもとに決めます。通常は臨終から3~4日間で行います。 ♦葬儀場所は、自宅、お寺、斎場・セレモニーホールなどがあります。
枕飾り・戒名授与
ご遺体の枕元に「枕飾り」という簡易祭壇を置きます。 また菩提寺などから戒名を授与※していただきます。 ※戒名は、通夜式までに授与してもらうのが一般的ですが、戒名は仏門に入って仏様の弟子になったことの証しですので、生前に授かることが本来のカタチとなります。
納棺
お見送りをするにあたり、故人様をお棺に納めることを納棺といいます。 お棺にはご遺体と一緒に副葬品も納めます。 また故人様を納棺前に湯灌・死化粧・死装束と身支度を整えた後、お棺に納めることを「納棺の儀」といいます。 私たち、おくりびとのお葬式は、認定納棺士™の資格を持つ担当者が映画「おくりびと」にも活かされた技術を用いて、ご遺族の皆様と一緒に故人様をお棺に納めさせていただきます。
「納棺の儀」に関しては、こちらをご覧ください。
おくりびとのコラム
納棺の儀式ってどんなもの?基礎知識から マナーや手順まで紹介します
通夜(18時 開式の場合)
16時 葬儀場到着・葬儀会社と打合せ・僧侶到着 葬儀会社との打ち合わせでは、祭壇・供花・供物、式次第、弔電、通夜振る舞い、会葬御礼などを打合せます。 17時 受付開始 手伝ってくれる方に事前にお願いしておきましょう。 葬儀会社で受付スタッフを手配してくれる場合もあります。 17時50分 ご遺族・参列者着席 18時 開式・読経 18時10分 焼香 喪主から血縁の濃い順番に焼香をしていきます。 19時 閉式・喪主挨拶 喪主は配偶者か長男が務める場合がほとんどです。喪主挨拶では弔問の御礼、故人様の生前お世話になったことへの御礼、翌日の葬儀の案内をします。 19時10分 通夜振る舞い 通夜の後に設ける食事会のことです。 21時 夜伽・棺守り 夜を通して灯りと焼香を絶やさないよう棺に付き添います。
葬儀(翌日10時30分 開式の場合)
10時 受付 手伝ってくれる方に事前にお願いしておきましょう。 葬儀会社で受付スタッフを手配してくれる場合もあります。 10時30分 開式・読経・ご遺族焼香 喪主から血縁の濃い順番に焼香をしていきます。
告別式
出棺
11時10分 会葬者焼香・弔電拝受・閉式 弔電拝受で全文を読み上げる弔電と、お名前のみを読み上げる弔電を事前に決めておきます。 11時45分 出棺準備 祭壇の花を棺に入れ、故人様を花で飾ります。 12時 霊柩車搬送・見送り 主に男性の近親者で棺を霊柩車に乗せます。
火葬・骨上げ
12時30分 納めの儀 火葬炉の前に棺を運び、読経のあと最後のお別れをします。その後、火葬している約一時間は控室で待機します。
環骨法要・初七日法要・精進落とし
13時30分 環骨法要、初七日法要(繰り上げ初七日) お骨になって帰ってきた故人様を「環骨法要」※で供養します。本来は故人様が亡くなった日から数えて7日目に行う「初七日法要」を、葬儀当日に行います。これを「繰り上げ初七日」と言います。 ※骨上げ後、葬儀式場・寺(または自宅)に戻り、「後飾り祭壇」に遺骨、位牌、遺影を安置して、僧侶に読経・供養してもらうこと。 14時30分 精進落とし 遺族が僧侶や参列者を接待する席です。
以上が一般的な葬儀の流れ※となります。 ※地域によって異なる場合がございます。
葬儀後、四十九日法要までに行うこと
葬儀が終了すれば一段落ですが、ご遺族は葬儀後もやらなければならないことがたくさんあります。 ♦葬儀前後の公的な手続き
手続きに関してはこちらの記事が参考になります。
おくりびとのコラム
葬儀準備の始め方。葬儀までの流れと具体的な動きをまとめました
♦葬儀会社・世話役との事務引継(葬儀直後~翌日) 香典帳・芳名帳の受け取りと引継事項を確認します。 立替金の精算や葬儀費用の収支は必ず確認します。また領収書などは相続税の手続きの際に必要となるので失くさないようにします。 ♦葬儀会社への支払い(請求書受取後) 請求書の内容を確認の上、支払いを行います。 ♦挨拶まわり(初七日までに) ご近所や葬儀でお世話になった方への挨拶にまわります。必要があればお礼の品や心付けを持参します。 ♦挨拶状・お礼状の送付(1か月以内) 葬儀に参列できず弔電や供物・供花などを送っていただいた方や、会葬案内をしなかった方に送ります。 ♦本位牌・仏壇の準備(四十九日法要までに) 四十九日法要後、仏壇に本位牌を納めます。本位牌には名入れをするため、その分の時間を見込んだ手配が必要です。 ♦四十九日法要・納骨
返礼品の手配
葬儀に関連して、次の3つの返礼品を手配することになります。 ♦通夜返し※1 通夜弔問に対するお礼です。 お渡しのタイミング:通夜 500~1,000円相当の品を用意します。 ♦会葬お礼 葬儀・告別式の会葬お礼です。 お渡しのタイミング:葬儀・告別式 お礼状と5100~1,500円相当の品を用意します。 ♦香典返し 香典に対するお礼です。いただいた香典金額の1/3~1/2が目安です。 お渡しのタイミング:四十九日法要後※2 食べ物や飲み物、石鹸や洗剤、タオルなど主に生活消耗品が贈られます。 ※1関東では「通夜返し」は「会葬お礼品」となります。 ※2地域によって異なる場合があります。
まとめ
葬儀では故人様をしっかりとお見送りをすること、そして遺族に葬儀の悔いが残らないようにすることが大切になります。 そのためには遺族をサポートしてくれる葬儀会社の存在が重要です。 しかし臨終後に葬儀会社を決めるとなると、実はしっかりと検討する時間的余裕がありません。そのため事前に地域の葬儀会社を、知人の紹介やネットなどで調べておくことをお勧めします。 おくりびとのお葬式では、葬儀に関する諸手配や専門的な作業など、できる限りのサポートをさせて頂きます。ご相談なども24時間365日承っておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。