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葬儀費用の立替は誰が行う?葬儀費用立替の注意点を解説

2024.11.21

葬儀費用の立替は誰が行う?葬儀費用立替の注意点を解説

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目次

葬儀費用は、決して安いものではありません。 どれだけ安く抑えようとしても10万円はかかりますし、一般的な葬儀ならば100万円を超えることもあります。また、葬儀の平均費用は200万円ともいわれています。 このようななかでしばしば問題となるのが、「葬儀費用はだれが支払うか」「支払える人がいない場合は、立替という手段は使えるのか」について考えていきましょう。

葬儀費用の支払いは誰がするのか

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まず、大前提として、葬儀費用の支払いは施主が行います。 一般的な葬儀においては、施主=喪主となりますから、基本的には喪主が葬儀費用のすべてを支払うものと考えておくとよいでしょう。 なお、例外的なケースとしては「社葬」があります。社葬の場合は、葬儀費用を支払う人=施主は会社側ですが、喪主は残されたご家族側ということになります。 またまれに、「葬儀費用は長男が支払うが、長男は極度の人見知りなので、喪主は次男が務める(施主=長男、喪主=次男)」」というやり方をとるケースもあります。 ただこれらはあくまで「例外的なやり方」なので、ここでは「喪主=施主」として話をしていきます。 喪主が葬儀費用を支払う場合は、 1.最終的には遺産から支払うが、とりあえずは喪主が出す 2.葬儀費用を支払う段階では、遺産からの支払いは考慮しない の2通りの考え方があります。 1の意味で「葬儀費用は喪主が支払う」とするか、それとも2の意味で「葬儀費用は喪主が支払う」とするかで、取るべき方法は大きく異なります。 分けて考えていきましょう。

葬儀費用を立て替える際の注意点

まずは、1の「最終的には遺産から支払うが、とりあえずは喪主が出す」という方から見ていきましょう。 この場合は、「喪主が一時的に葬儀費用を立て替えて、相続のときにその金額をまず受け取り、残りの遺産を相続人同士で分ける」というやり方をとります。つまり、入ってくるはずの遺産で支払うべき葬儀費用を、喪主が立て替える形式です。 この方法の場合は、喪主の負担が一時的に大きくなるものの、後で遺産でそれを補填してもらうことができます。残りの財産を相続人同士で分けるかたちになりますから、公平性も担保されることでしょう。 2の方法についても見ていきましょう。 この方法の場合、「葬儀費用をすべて喪主が自腹で出す」という考え方をします。ほかの兄弟姉妹が費用の負担をする必要がないため、「自分だけ社会人で、弟妹はまだ学生である」「遺言書で、長男である自分が遺産の2分の1をもらい、弟妹が4分の1ずつ引き継ぐようにとされている。ただしその条件として、長男が祭祀の一切の費用と手続きを行うようにと指定されている」などのケースのときに有効です。 この方法の場合は、喪主が費用の一切を支払う代わりに、寄せられた不祝儀も喪主のものとするのが一般的です。 この方法の場合は、長男にある程度の財産があることが望ましいといえます。そうでなければ弟妹やほかの親族(伯父・伯母など)が立て替えをしなければならなくなりますが、そうなると「どのように返していくか」が問題になってしまいます。 なお、いずれの場合であっても、原則としては「葬儀費用を遺産から出したとしても、それによって単純承認(=残された財産が、負の遺産であれプラスの遺産であれすべてを引き継ぐというやり方。基本的にはこの方法が取られる)」をしたとはみなされない」とされています。 ただし、分不相応なほどに大きな葬儀を行った場合は、これが問題視されることがあります。 ちなみに、2の場合でも領収書を取っておいた方が良いのですが、その判断は最終的には全額を支払うことになる喪主にゆだねられます。 しかし1の場合は、「遺産相続段階で、かかった費用を遺産から除き、残りの遺産を相続人同士で分け合う」という考えを取るため、領収書や明細をすべて取っておくことが求められます。 この注意点を守らないと、後で「本当にこの金額がかかったのか」などのように詰められる可能性があります。

葬儀費用はどれくらいかかるのか

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冒頭でも少し述べましたが、葬儀費用にかかる金額は決して少なくはありません。 火葬式であっても最低10万円はかかりますし、一般的な葬儀の形態をとりたいのであれば50万円~100万円はかかるでしょう。なお、(さまざまな意見はありますが)葬儀費用の平均額は200万円だというデータもあります。 現在は新型コロナウイルス(COVID-19)の関係で家族葬・小規模な葬儀が増えているため、多少葬儀費用は抑えられる傾向にありますが、それでもかかる費用の総額が小さくないのは事実です。 なお、「葬儀費用を抑えたい」と考えるのであれば、小規模な葬儀にすることをおすすめします。また、会食の時間を設けないなどの工夫をすることでも費用は抑えられます。なお、現在は新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を考慮し、葬儀費用を抑える目的ではなく感染防止の観点から食事の席を設けないご家庭も増えています。 ただ、いろいろな方法を駆使してもなお、葬儀費用が大きくて……と頭を抱える人もいることでしょう。 「後で遺産で補填できるとはいえ、金額も大きいから、1人で立て替えるのは不安だ」 「自分が葬儀費用を全部支払うことになっていたが、葬儀費用が足りず、伯父や伯母に立て替えてもらうことになりそうだ」 ということで悩んでいる人は、まずは葬儀会社に相談してみてください。現在は葬儀会社でもローンなどを提案し、無理なく葬儀費用を支払えるように工夫しています。 葬儀費用に関してもう少し詳しく知りたいという方は、ぜひこちらも参考にしてください。

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立て替えた葬儀費用を回収する方法

立て替えた葬儀費用を回収するためのキーワードは、「不祝儀」と「遺産」です。 不祝儀はもともと、相互扶助の精神に基づき出されています。このため、1の場合でも2の場合でも、不祝儀で立て替えた葬儀費用を補填するというかたちがよく取られます。また、ここに「遺産」の考えを合わせることで、回収する方法が見えてきます。 1の場合は、(遺産ー葬儀費用+不祝儀)、として計算をします。ここで残った金額を相続人の数で割り、最終的に受け継ぐべき遺産を求めます。 2の場合は、喪主が葬儀費用をすべて持つ代わりに不祝儀もすべて受け取り、遺産は遺言書に基づいて分けることになるでしょう。 なお、「喪主がすべての葬儀費用を負担することにしたにも関わらず、喪主の手元不如意で葬儀費用を支払えない。そのため、伯父や伯母が立て替えた」という場合は、まずはこの立て替えてもらった費用を不祝儀や遺産から支払うかたちになるでしょう。

まとめ

「葬儀費用はだれが払うか」「だれがどのようなかたちで立て替えるか」は、非常に大きくて重要な問題です。 多額のお金がからんでくることなので、領収書などの証拠をしっかり残したうえで、丁寧に話し合っていきましょう。