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自宅葬ってどうやるの?ポイントなどを紹介します

2023.08.14

自宅葬ってどうやるの?ポイントなどを紹介します

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目次

「自宅葬」という葬儀の形式をご存知でしょうか。自宅葬は、故人様の慣れ親しんだ自宅において棺を安置し、葬儀を執り行うことをいいます。 人によっては自宅が狭く、あまり大きな規模では行えないかもしれませんが、その分葬儀の費用が安くなったりとお得なこともあります。何より、安置場所として自宅を使用できるのはメリットが大きいです。とはいえ、自宅でどのように葬儀を行うのか不安に思う方も多いかもしれません。 そこで今回は、「自宅葬はどうやるのか」に着目し、自宅葬はどのような葬儀なのかの説明から、自宅葬の注意点や費用相場についてまで解説していきます。

自宅葬とは?

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自宅葬とは、名前の通り、故人様の自宅で行われる葬儀のことです。 通常、お寺や教会、あるいは斎場や葬祭ホールといった施設で葬儀が行われるのが一般的ですが、自宅葬は故人様やご遺族が親しんだ場所で、しめやかに葬儀を行うことができます。

かつては自宅葬が当たり前だった

現代日本では、葬儀は葬祭ホールや斎場といった場所で行われるのが一般的ですが、かつては故人様の自宅で行う自宅葬が一般的でした。 特に通夜は時代が下っても自宅で行われることが多く、自宅において一晩中灯りを絶やさず、寝ずの番をして故人様の遺体を守りました。 江戸時代くらいまでの日本では、葬儀は近所総出で行うのが一般的でした。故人様の自宅に近所の人たちが集まり、炊き出しをしたりお供え物を持ち寄ったりして、協力して葬儀を出すというのが普通だったのです。この名残が、現代でいう香典になります。 現在では、自宅ではなく病院で亡くなる方が増えたことや、近所付き合いが希薄になったこと、マンションなど狭い集合住宅に暮らす人が増えたことなどから、自宅葬は大幅に減って、斎場などの施設を使うのが当たり前になったのです。

自宅葬の開催割合は5%

実は、葬儀が斎場や式場といった施設で行われるようになったのは、1990年代頃からと比較的近年のことです。 1980年代でも自宅葬の割合は50%を占めていました。しかしたった10年ほどで急速にそのスタイルが一般化し、現在では斎場などの施設を使った葬儀の割合が90%近くと圧倒的多数を占めています。 しかし、今でも自宅葬は行うことができますし、実際に行われてもいます。開催割合としては5%ほどと少なく、非常に少数派とはなりますが、選択肢として失われたわけではありません。

自宅でできるお葬式の形

一昔前までは家族構成も大人数で戸建ての一軒家が多くあり、特に地方では自宅葬を盛大に行うことも可能でした。 しかし、現代日本では核家族化やライフスタイルの多様化などで一家が同じ家に集まって暮らすこと自体が減ったため、自宅が狭いという場合が多く、自宅ではあまり大きな規模での葬儀は行えません。 そのため、自宅でできるお葬式の形というのは小規模で参列者数を限った葬儀に限定されます。ここでは、そうした自宅でもできる小規模な葬儀の形を簡単に紹介します。

一日葬

一日葬は、本来2日間にわたって行われる葬儀を簡略化し、1日だけで必要な儀式を全て行ってしまうスタイルの葬儀をいいます。 具体的には、1日目の通夜式をバッサリと省略することで、葬儀日程を1日にまとめてしまおうというものです。 儀式の工程が少ないため負担も少ないことから、自宅でも実施が可能となっています。家族が別々の地域に暮らすのが当たり前になった現代において、ご遺族が集まる負担の軽減のため、一日葬を選ぶ方が急速に増えています。

家族葬

家族葬は、参列者を家族親族やごく親しい知人友人のみに制限した葬儀のことです。 一日葬と違って葬儀の儀式を省略することはありませんが、参列する人数が大幅に軽減できる事から、狭い自宅でも行いやすい新たな葬儀形式です。コロナ禍の現在では感染対策にもなり、選ばれる割合を大幅に増やしています。

直葬(火葬式)

直葬(火葬式)は、最も簡略化された葬儀の形で、葬儀・告別式すら行わず、火葬場で簡単な挨拶と読経のみを行ったのち荼毘に伏すスタイルの葬儀です。 この場合、自宅は儀式の場ではなく安置の場として関わることになり、納棺の儀を行ったらすぐに出棺となります。 自宅葬の詳しい流れについては以下の記事も参照ください。

自宅葬での通夜はどうなる?自宅葬の流れやメリットを紹介

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自宅葬での通夜はどうなる?自宅葬の流れやメリットを紹介

自宅葬の注意点

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以上のように、現代日本においては少数派となっている自宅葬ですが、メリットもなくはありません。 そして、特に上述の通り葬儀の小規模化と多様化が進む現代においては、状況によっては十分、自宅葬の選択の余地はあります。しかし、自宅葬にはいくつか注意点もあります。

マンションなど集合住宅の場合、許可が下りないことがある

もし自宅がマンションなどの集合住宅である場合、規約によっては葬儀を行えないことも少なくありません。 また、マンションのエレベーターに棺が入らないなど物理的制限がある場合もあります。階段を使って複数人で棺を担いで運ぶ方法もありますが、階層によってはかなりハードです。自宅葬を選ぶ前に、マンションの管理規約や物理的な条件面はしっかり確認しておきましょう。 なお、棺や参列者の出入りなどに際し騒がしくなることが予想されるため、あらかじめ近所の方に話を通すなど配慮も十分に必要です。

自宅を丸ごと見られてしまうことになる

自宅が片付いてない場合や、自宅に人を入れたくない場合には、自宅葬は実質不可能といっていいでしょう。 もし家族葬という形を取り、親族しか来ないにしても、葬儀社の人間も多数出入りすることになります。それに耐えられない場合には、自宅葬を選ぶべきではありません。

葬儀社によっては自宅葬をやりたがらないところもある

葬儀社が自宅葬を嫌がるケースもあります。 特に、斎場やホールを持っている葬儀社では、自社の斎場を使う方が効率が良くオペレーションにも慣れているからです。そうした葬儀社では、わざわざ勝手の違う自宅葬を選ぶのに気が進まない場合もあるでしょう。 また、必ずしも全ての葬儀社が自宅葬の経験があるとは限らず、そもそも経験がないからできない(受け付けてない)という場合もあります。

自宅葬の費用相場

それでは、気になる自宅葬の費用相場はどのくらいなのでしょうか。 一般的な自宅葬プランの費用相場としては40〜60万円ほどとなっています。自宅葬では、葬儀に際して斎場や宗教施設の利用がないため、会場使用料がかかりません。そのため、一般的な斎場での葬儀よりかなり費用が安くなります。とはいえ葬儀社によって費用は異なり、高いところでは100万円近くかかることもあります。

まとめ

以上、自宅葬とはどういったものなのか、費用相場や注意点を含めて解説しました。 自宅葬は自宅で行えるので、規模が比較的小さくご遺族の負担が少ないことや、会場使用料がかからず費用面での負担も少ないなど、メリットも沢山あります。反面、規約によっては自宅葬が行えなかったり、近所近隣への配慮が必要になったりといった面倒なこともあります。 そのため、さまざまな点を考慮しつつ葬儀形式や葬儀の場所を選んでいく必要があるのです。もし自宅葬を検討する場合には、自宅が自宅葬を行える条件であるかどうかをしっかり確認しておきましょう。