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火葬式でも事前相談は必要?火葬式だからこそやらなくてはいけないこと

2023.08.14

火葬式でも事前相談は必要?火葬式だからこそやらなくてはいけないこと

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目次

従来の葬儀における宗教的儀式の一切を省略し、火葬場にて最後のお別れだけを行う新たな葬儀として「火葬式」が注目されています。 火葬式は詳細な儀式の内容を詰める必要がなく、死後急ぎで手配しても不都合はないように思われますが、なるべく火葬式でも事前相談をしっかりしておくべきです。 今回は、火葬式でも事前相談が必要な理由をつまびらかにしていきます。火葬式だからこそ事前相談をしておかなければならないことも解説しますので、火葬式を検討されている際はぜひ、生前からしっかり相談をしておきましょう。

火葬式とは

火葬式とは、文字通り「火葬」だけを行う葬儀形式です。 時代とともに宗教への帰属意識がなくなってきている現代日本においては、葬儀における「常識」も変わりつつあります。かつては葬儀に際して宗教儀式は必須のものといえるくらい関係性が深いものでしたが、現代ではその意識すらも減り、無宗教での葬儀も増えています。その代表格が「火葬式」です。 火葬式では通夜式や葬儀・告別式を一切行わず、安置場所から火葬場に直行するため「直葬」という別名もあります。 火葬式の詳細な流れは以下の記事を参照ください。

火葬とは何かを解説。火葬の流れや必要な手続き、費用相場などを紹介

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葬儀の事前相談とは

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葬儀における事前相談とは、文字通り「いざという時が来る以前」すなわち故人様の生前のうちに、故人様の葬儀について葬儀社と相談をしておくことをいいます。 生前のうちに葬儀社を決めて、訃報が出る前に見積もりも出してもらえるため「生前見積」とも呼びます。相談の際は、ご遺族はもちろん、本人も同席の元で相談できます。

葬儀の事前相談のメリット

事前相談のメリットは、いざという時が来た際に慌てなくて済むことです。 生前の時間に余裕があるタイミングで葬儀の相談をすることで、冷静に葬儀内容を検討できますし、費用も余裕を持って準備できます。 また、本人も交えて相談ができるので、本人の希望を最大限まで通すことができる点も大きなメリットです。なお、火葬式の場合は直前の依頼でもそこまで慌てることはありませんが、それでもご遺族のやることは非常に多いため、直前に内容を決めるより負担が大幅に軽減できるのは確かです。

事前相談の際に伝えるべきこと・決めるべきこと

事前相談をするといっても、具体的に何を相談するべきなのか見当がつかないという方もいらっしゃるでしょう。 そうした方に向けて、ここでは事前相談の際に「伝えるべきこと」と「決めるべきこと」を解説していきます。

事前相談で伝えるべきこと

事前相談で伝えるべきことは、「本人の希望や要望」です。 葬儀の内容は、見送られることになる本人の意思が最優先されますので、生前に希望や要望を余すことなく伝えておけば、望み通りの葬儀を作り上げてもらえます。 火葬式の場合はあまりにも内容がシンプルなので要望も何もといった話にはなりますが、「火葬式で見送って欲しい」という本人の意思も立派な希望・要望です。僧侶を招くか招かないか、事前にお別れ会を行うかなども含めて相談できますので、「葬儀にかけられる予算」も伝えておくといいでしょう。 また、菩提寺がある場合もありますので、「故人様の信仰する宗教や宗派」を伝えることも大切です。詳細は後述しますが、火葬式の場合は特に宗教や宗派が重要になります。無宗教の場合は不都合がありませんが、宗教宗派がある場合、僧侶を呼んだ方がしっかりと見送ることができるという考え方もあります。

事前相談で決めるべきこと

事前相談では、希望を伝えることが重要であると書きました。 火葬式ではそもそも内容がほとんどないので決めるべきことなどあるのかと思われそうですが、火葬式というシンプルな葬儀だからこそ決めるべきことがあるともいえます。火葬式の事前相談で決めるべきことには、たとえば以下のようなことがあります。 ♦喪主は誰が務めるか ♦火葬以外にお別れの会などを行うかどうか ♦葬儀の参列者の一覧や人数の目安(多くても5~6人程度) ♦故人様の遺体の安置場所(自宅あるいは葬儀社の安置施設) ♦僧侶を呼ぶか呼ばないか ♦納棺に際し必要なオプションの有無(花飾りや遺体のメイクアップなど) ♦葬儀にかかる費用の見積もり

葬儀の見積の取得までの流れ

火葬式は、通常の葬儀に比べ必要な費用の内訳がシンプルになりますし、わかりやすくなりますが、それでも複数の葬儀社と比較検討して最適なものを選ぶなどする場合に見積もりが必要になります。 また、生前から予算を用意しておくこともできますので必ず見積もりは出してもらいましょう。見積もりの取得までの流れは以下の通りです。 ①葬儀社を選定し、葬儀社へ連絡をする ②葬儀社の担当者と面会し、葬儀の内容を打ち合わせする ③故人様の宗教宗派やざっくりとした参列人数を伝え、葬儀会場(火葬場)を決める ④葬儀の具体的な内容(火葬以外も行うかどうかがメイン)必要なオプションなどを細かく詰めていく ⑤見積もり書を出してもらう

火葬式の場合は必ず菩提寺に連絡をしよう

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火葬式の場合に注意しなければならないのは、故人様の先祖代々の墓がある菩提寺がある場合に、菩提寺への事前連絡を必ずすべきということです。 通常の葬儀が一般的に仏教式であるのに対し、火葬式というのはいわば「無宗教」の葬儀です。当然ですが、仏教と無宗教は違うため、葬儀において菩提寺に連絡せずに火葬式を行った場合、菩提寺への納骨を拒否されることになりかねません。事前に連絡をした場合にも火葬式を拒否される可能性はありますが、相談をすれば少なくとも連絡をしないよりは不義理にはなりません。 もし菩提寺がない場合には大丈夫ですが、菩提寺がある場合には手間を惜しまず連絡をしましょう。生前であれば葬儀の方針変更も含めた交渉もできるので、時間に余裕を持って相談することが理想です。

まとめ

以上、火葬式でも事前相談が必要な理由を、火葬式ならではの事情も含めて解説しました。 火葬式はまだまだ一般に浸透しているとはいえない、新たなスタイルの葬儀です。それゆえに、記事で紹介したように菩提寺からも反対されるリスクがあるだけでなく、家族親族や友人知人から反対される可能性もあります。 そうしたトラブルの種をあらかじめ摘んでおくためにも、火葬式だからこそ事前相談をすべきといえるでしょう。