多くの人にとって、葬儀は初めての経験です。そのため、「いったい何に、どれくらいのお金がかかるのか」について悩むことも多いかと思われます。 そこでここでは、 ♦葬儀費用の平均費用相場 ♦葬儀費用の内訳 について解説していきます。
葬儀の平均費用相場
葬儀費用の平均費用はいくらなのか? という問いの答えは、「おおよそ200万円」です。 感染症対策の観点からも家族葬が増えている現在においてはこの200万円という数字は高すぎるのではないか?とする声もありますが、それでも、だいたいの目安としてはこれくらいの数字になるかと思われます。 この数字を見て、「葬儀会社の出している葬儀費用と、実際にかかる葬儀費用があまりにも違いすぎるのでは?」「葬儀会社の出している葬儀費用は、50万円以下のものもあるのに……」と思う人もいることでしょう。 これは、「何をもって『葬儀費用』とするか」による違いからきています。 次の項目では、そのあたりも含めてお話していきます。
葬儀費用の内訳一覧
葬儀費用は、大きく下記の3つによって構成されています。 なお数字は、わかりやすく「200万円」と仮定してお話していきます。また、信仰宗教は仏教とします。
葬式一式の費用
「祭壇費用」「葬儀自体にかかる費用」などのように記されることもあります(ここでは「葬式一式の費用」の表記に統一します)。 これは、葬式を行うために必要なものをとりまとめた費用をいいます。 たとえば、 ♦故人様をお連れする費用・・・病院―安置場所―葬式会場―火葬場(寝台車・霊柩車) ♦葬式のときに使われる祭壇の費用・・・枕飾り、供花 ♦ホールの使用料・・・自宅ではなくホールなどで葬儀を行う場合 ♦書類手続きの費用・・・葬儀社が書類提出などの代行を行います ♦備品の費用・・・骨壺や棺 ♦火葬場使用料・・・火葬場を利用する際、料金がかかります など多様なものが、この「葬式一式の費用」に含まれています。 また、葬式を行うためには多くのスタッフが必要になります。彼らの人件費もまた、この「葬式一式の費用」に含まれることになります。 下記で話す「飲食費用」「宗教者へのお礼」以外のすべてがこの「葬式一式の費用」に含まれるため、これは葬儀費用の内訳のなかでも大きな割合を占めます。葬儀費用のだいたい2分の1程度がこの「葬式一式の費用」にあたります。つまり、100万円分です。 ちなみに「葬式一式の費用」のなかに、返礼品(香典返しや会葬御礼)を含むか含まないかは、葬儀会社によって判断に違いがあります。事前に確認しておくとよいでしょう。
飲食接待費用
2日間にわたって一般葬を行う場合、飲食のタイミングは、 ①通夜振る舞い ②翌日の朝食(宿泊した家族・親族分) ③火葬場で火葬が終わるのを待っている間に食べる軽食 ④精進落としのときの会食 の4つです。 このときにふるまわれる飲食費用は、会葬者が多くなったり、参列する親族が多くなったりすれば増えていきます。特に「食べるもの」はある程度喪家側で調整できますが、飲み物に関してはそのときの状況に応じて増えていくもの、と考えた方がよいでしょう。 また、接待費としては会葬御礼や香典返し、引き物などの返礼品の費用も含まれます。 なおこの「飲食接待費用」は、葬儀費用の約4分の1程度を占めます。200万円だと仮定すると、50万円程度です。
宗教者に対するお礼
宗教者に対するお礼とは、いわゆる「お布施」のことです。 お布施は明確に数字が決まっているわけではありませんが、いわゆる「相場」は存在します。 またお布施は、大きな葬儀になればなるほどかさんでいきます。ご僧侶様の数が多くなれば多くなるほど金額が大きくなることも覚えておきましょう。 「お布施」の他、「お車代」(僧侶の交通費)や「御膳料」(お食事をせずに帰られる際のお食事代)なども発生することがあります。 これらも葬儀費用の約4分の1程度の割合を占めることになります。 お布施に関してはこちらもご参照ください。
おくりびとのコラム
お布施の意味や金額の相場は?知っておくべきマナーをご紹介!
まとめ
「自分たちの希望する葬儀はどんなかたちか」を重視しながらも、葬儀費用を抑える方法を模索していくとよいでしょう。 なぜ葬儀費用が高くなるのかや、葬儀費用を抑えるコツなども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
おくりびとのコラム